幾つになっても惑ってばかり

日々思ったこと、本や映画の感想やアニメなど趣味の話を脈絡なく綴っています

イベリスの花嫁

私は本が好きで物語が好きです。
以前は本を読んで物語の世界に没頭することが
至福の時間でした。


が、やはり40代半ば頃からでしょうか。
感情を揺り動かされることにフィジカルが
耐えられなくなってきたというか、
一喜一憂することにしんどさを
感じるようになってきたんです。
寝るにも体力がいると言いますが、
本を読むにも体力がいるということを
実感するお年頃になってしまいました。


という事で「イベリスの花嫁」です。
作者は秋山はるさん。
「オクターヴ」という百合の名作漫画を描かれています。



この「オクターヴ」という作品が素晴らしいんです。
私の好きな漫画第1位になるくらい。
とにかく登場人物たちの感情が赤裸々で
たくさんの人が絡んできて
醜かったりけな気だったり
痛々しいほどに生きていて
読んでて嬉しくて苦しい。
でも分かる。


そんな作者がそれから10年経って描いた新作
「イベリスの花嫁」。



楽しみでない訳がない!
でも購入したはいいけどなかなか読めないでいました。
だって絶対キツイに決まってる。
フィジカルが耐えられるか心配。
結果5日間寝かせて、歯医者に向かう電車の中で
やっと読みました。


もう超面白い!!


読めて本当に良かった。
1回読んでしまえばあとはもう
何回も繰り返し読んでいます。


主人公はウェディングプランナーの柏井美月。
同棲してる優しい彼がいて来年結婚する予定。
ある夜、電車を待つホームで束の間目が合った女性。


その女性が婚約者と共に美月の仕事場に現れ、
結婚式のプランニングをお願いされる。
女性の名前は都築七海。
その日からずっと美月の心は落ち着かない。



うーむ、恋に落ちてるよね。


タイトルのイベリスとは花の名前で花言葉は
「心を惹きつける」「初恋の思い出」「甘い誘惑」
なんてピッタリなタイトルなんだ。


でもね、2人とも(今のところ)
非の打ちどころがない優しい彼氏がいるんです。
そして相手の女性、七海の恋愛観も普通じゃない。
結婚予定の彼以外にも恋人がいて
嫉妬心が分からず恋愛は足し算だという
ポリアモリー(複数恋愛)のような人。


最後は2人の心が通じ合うんですが、
もう障壁多すぎて不穏すぎて怖い。
でも2巻も楽しみです。