幾つになっても惑ってばかり

日々思ったこと、本や映画の感想やアニメなど趣味の話を脈絡なく綴っています

メタモルフォーゼの縁側

アマプラで「メタモルフォーゼの縁側」観てみました。




前評判通り、とても良かったです!


芦田愛菜演じる17歳の高校生、うらら。
BLが好きで書店でアルバイトをしている。
そこへ宮本信子演じる75歳の雪さんが訪れ、
絵柄に魅かれてふと手に取ったBLマンガを購入する。
すっかりBLにハマった雪は、ひょんなことから
うららとBLについて語りあって交流を深めていく。


愛菜ちゃんが髪の手入れも頓着しない
冴えない地味な女子高生を演じているんですが、
愛菜ちゃんをこの映画で初めて見たら
実際もそうなのかもと思ってしまうほど
地味め女子完璧でした。


そして、宮本信子さん。
すげー!!
いま、BS放送の「あまちゃん」を見てるので
夏ばっぱだ!と思って観てたんですが、
数分も経たないうちに「雪さん」に
なってるんですよ。顔似てるけど別人。


顔似てるけどって!
とにかく、さすがです。


話自体はそれほど大きな事件はなく
日常を淡々と描いているんですが、
確かな演技力を持つ2人のお陰で
観ていてとても楽しい。


愛菜ちゃんの自意識が過剰で
自信が無くて鬱屈としていて、
キラキラした女子に対する引け目感、
宮本さんの代り映えしない日常に
新たな世界が広がった喜び、
好きなものを年若い子とおしゃべりする楽しみ、
表情も豊かで可愛らしく、
こちらまで笑みがこぼれちゃいます。


そしてもう一人、2人が出会うきっかけとなった
大好きなBLマンガの作家のコメダ優先生。
最初、趣里さんが演じてると思ってたんですが
古川琴音さんという方でした。
とてもよく似ている!
そしてこの方も演技力が確か!
漫画に行き詰まりを感じているんですが、
雪さんのピュアな想いと感謝を聞いて
救われます。
その言葉を受け取る古川さんの表情や、
仕草が良い。


うららの幼なじみのイケてる男子との
恋にならない幼なじみ感もいい。
なにわ男子の高橋恭平くんが演じてます。
デリカシーのある良い奴なんですよ。
その幼なじみ男子と付き合ってる
イケてる女子も、うららは勝手に
引け目を感じてるけど
けっこう良い子なんです。


嫌な人間が出てこない。


ほっと心が温まるようなそんな映画でした。