幾つになっても惑ってばかり

日々思ったこと、本や映画の感想やアニメなど趣味の話を脈絡なく綴っています

ときどき旅に出るカフェ

近藤史恵さんの小説で
「ときどき旅に出るカフェ」を読みました。



37歳独身の瑛子が近所で見つけたのは
カフェ・ルーズという小さな喫茶店。
店主はかつての同僚・円(まどか)だった。
会社で起こる小さな事件、日常のもやもや、
そして店主の円の秘密――
世界の食べ物たちが解決のカギとなっていく。
読めば心も満たされる“おいしい"連作短編集。



各話独立しているんですが
瑛子と円を中心に全て話は繋がっています。
こういうのありがたい!


短編集の不満なところは良いところで
一方的に終わってしまうところ。
次の短編を読み始めて主人公が全く
関係なかったりすると
え、さっきの話はあれで終わり?
物足りん。私の腹はまだ3分目だが?
みたいなのが一番イヤなのだ。
それが連作なら続きが読めるし
1話1話が短めなので飽きなくて
良いとこづくめしかない!


カフェ・ルーズは、旅行好きの円が
国内外を旅して出会った食べ物を
再現して出すコンセプトカフェ。
聞いたこともない名前のスイーツや
食べ物がたくさん出てきます。


このように珍しい食べ物やちょっとした
ミステリーも楽しめる欲張りな作品なんですが、
私はもっぱらミステリーの方が気になって
読み進めてしまいました。


ミステリーは読みながらアンサーを
想像するんですが、円を巡る謎は
ことごとく予想外のことばかりで
すっかり翻弄されちゃいました。


ラストも良かった。
最後から2行目で終わってもいいのに、
最後の1文がなんだか妙に心に残りました。


違和感があるのは最初だけ


何事もそういうことだよねって。