幾つになっても惑ってばかり

日々思ったこと、本や映画の感想やアニメなど趣味の話を脈絡なく綴っています

今度は異性愛

みりん

松浦理英子さん目当ての新潮10月号。

「今度は異性愛」を読んでみました。



松浦理英子さんといえば

私にとって印象深いのは

親指 P の修業時代

特に下巻の主人公の一実と映子の

触れ合いが好きでした。


実は松浦さんの作品は他にも読んでいるのに

この本以外あまり内容を覚えていない。

でも取り上げるテーマが一風変わってるので

気になるというか、文体にも惹かれるような。

読んでると寄る辺ない感じにもなります。


「今度は異性愛」の主人公は2021年時点で

62歳で趣味で小説を書いている女性。

松浦さんは2025年現在で67歳なので

ある意味、ノンフィクションに近い

回顧録みたいにも読めます。


主人公は男女の恋愛ものにときめきを感じず

男性同士のBL小説を書いてきたのが

60歳を越えて今度は異性愛を題材に書いてみようと

その試行錯誤の日々が日記形式で書かれています。


こちとら松浦さんの男女もの恋愛物語を

読む気でいたのにそういうストーリーなの!?

やっぱり変わってて面白い。

でも私も男女ものにはあまり興味がわかず

女性同士の百合の方に心魅かれるので

わかるところもあります。


松浦さんの書く物語は私にとって

分かるところと分からないところが半々

くらいなのも面白いんです。


例えば

「世の中で男からも女からも賞賛される

女性の体に憧れた覚えが全くない」

とか、何となくわかるなー。

女の体が嫌だとか、主人公と同じく

男になりたいわけじゃないけど

筋肉がきれいについた男性の身体のほうに

目が惹かれるというか美しいなと

思ったりするんですよね。


あとは

「ままごととか着せ替え人形とか

女の子の遊びとされてるものには興味がなかった」

的な会話の描写。

私も女の子的な遊びに全く興味がなくて

男の子が持ってた銀玉鉄砲とか

サンバイザーが下りてくるキャップとか

欲しくてたまらなかったもの。

でも女の子なんだからと買ってもらえませんでしたが。


そして

「思春期を迎えてからは頭の中は女性寄りで

男性の割合が多い趣味には縁がないし、

話が合うのは男性より女性だし」

も、わかるなーだし。


もちろん私は違うなーと思うところも

多々あるので考察の違いも面白いし、

他では取り上げないような些末なことに

松浦作品は触れているのが

印象に残るのかもしれません。


そんなわけで今回も興味深く

読後感は爽やか?なんだけど

やっぱり寄る辺ない心持ちになりました。