幾つになっても惑ってばかり

日々思ったこと、本や映画の感想やアニメなど趣味の話を脈絡なく綴っています

価値観を壊す

「なんて素敵にジャパネスク」や「クララ白書」などで
有名な氷室冴子さんのエッセイ本です。
初版は1992年で新版として再刊行されたものです。





面白くて興味深いエッセイが多いのですが、
今回は3章目の「夢の家で暮らすために」から。
長くなるので内容は(涙を飲んで)割愛しますが、
友達の思いがけない一言によって
氷室さんの人生観が変わった事が書かれています。
でも基本的には氷室さんは人生観が変わることを、
是としていないんですね。



そんな簡単に、はっきりしたひとつの事件や一言で、
コロコロ変わるような人生観はろくなもんじゃないと
思っていたけれど、このときばかりは、
私の人生観も変わってしまった。



と、そんな風に氷室さんは書かれています。
でも私は自分の人生観や価値観を
むしろ壊して欲しい願望があります。
だって私のちっぽけな頭の中で作り上げられた価値観よりも
素晴らしい価値観があればそちらの方が
より良く生きていけそうじゃないですか。


私も今まで何度も自分の価値観が覆される瞬間を味わってきました。
もちろん自分が否定されたように屈辱的に思えることもありますが、
それ以上に急に視野が広がったような感覚と衝撃が
私にはけっこう心地良かったりします。
私は未来の自分が楽に生きていけることに貪欲なんです。