幾つになっても惑ってばかり

日々思ったこと、本や映画の感想やアニメなど趣味の話を脈絡なく綴っています

他人事じゃないゾッとした話

先日たまたま見た「一筆啓上」という番組。
13文字だけの手紙を頼りに
差出人と受取人が絆の強さを確かめ合うという番組。
そして今回は大久保さんといとうあさこさんでした。
同年代ということもあり2人共好きなんです。




(↑ 2/29まで見れます)


以下、見れなくなったとき用のネタバレです↓


大久保さんからいとうあさこへ宛てた13文字は
「唯一がっかりした思い出だね」(怒)というもの。
そして大久保さんは先に去ってしまいます。


残されたいとうさんは、
この言葉から推測して
大久保さんが待っている場所へ向かいます。
しかし、いとうさんには
全然思い当たる場所がない。
何とか絞り出すんですが、どれも違う。


待つ側の大久保さんはとにかく
50を越えてからのいとうさんの
記憶力の低下を心配しつつ嘆きます。


笑いながら思いました。
これマジでヒトゴトじゃない。


私も本当に覚えていられないんです。
直近のことからどんどん記憶が
薄れていく。恐ろしい。


でも言い訳させてほしい。
もちろん年齢のせいもあるけど、
毎日飲んでる眠剤や安定剤も
記憶力の低下に一役買ってると思うんです。


だから私は悪くない!(と言い張ってみる)


もちろん私も努力はしてるんです。
同僚の話に出た家族構成とか出身地を
帰り道スマホのメモ帳にこまめに
メモったりしていたんですが
最近はもうそれも面倒になってきて
サボり気味。


だからもう50過ぎたら
同じ話を聞いたりしても
相手に興味が無いから覚えてないのではなく
年のせいということで
お互い許し合う公式ルールにしませんか。
頼む!


そして番組は2人がなかなか出会えないまま
終盤に向かいます。


(こんな威勢のいい事を言ってた大久保さんですが)


そのうち、
いとうさんは大久保さんに対して
ひとつの疑念を抱きます。
それは、そもそも大久保さんが
間違った場所で待っているのでは?
ということ。
そして実際間違っていたことが
写真などの証拠から判明したとき
笑うと同時にぞっとしたね。
ほんとこれもヒトゴトじゃない!!


思い違い。
思い込みの強い人あるあるですよ。
私も定評があります!


最後は大久保さんの性格の悪さ、というか
いとうさんに甘えすぎとか色々
垣間見えちゃってましたが
そんなことよりも
怒涛のオチに身につまされすぎて
怖すぎて悲鳴をあげることしか出来ず。
1つの番組内で2度ぞっとする稀有な内容。
狙った訳じゃないからまた面白い。
面白いけど怖い。


ほんと他人を責めず、労わりあって
生きていかなきゃてつくづく思いました。




2/29まで見れます。
でもこれは全50代以上必見だと思う!
他人に優しくしようって思います
1週間だけじゃなくて
永年見れるようにして欲しい~。

NISAって推し活!?

本日、とうとう日経平均株価が平成元年の
バブル期の最高値を更新しました。
とはいえ、バブル時のような
浮かれた景気の良さをあまり感じません。


物価は上がれど給料は上がらないし。
世の中は窃盗など不景気なニュースが
毎日のように流れてくる。
株価と世相の連動感が無くて不思議ですよね。


さて、今年1月から始まった新NISA。
実は一般NISAを去年から始めていました。
証券会社は手数料が低いネットが良い
ということで楽天証券です。


新NISA枠で儲けた利益は
税金が掛からないのでとても有難い。


しかしながら私、数字に弱い。
数字を見ると頭がぼんやりと
ホワイトアウトしちゃう。
なので新聞の株式欄など見ても
正直意味わからん。


そんなんでやれるのか?
やれるんです。
人間やればできます。


私はつみたてNISAと
個別株を買っていますが、
個別株は優待目当てなので
ほぼ食品系ばかり。


なので多少乱高下しても
慌てません。
すぐに売るつもりはないし
要は自分が買ったときより
下がって売らなきゃ良いんです。


大事なのは株をするなら絶対に余剰金で!
生活費から出しちゃダメです。
長期的視野が大切です。


そして私は株を始めたとき
やってみたいことがありました。
「きのう何食べた?」のジルベールは
デイトレーダーなんですが、
一日2万円儲けたらその日はやめる
というルールを設けています。



なるほど。これはいい。
うまくいけば外で働かなくていいんじゃない?
と思って私もやってみようと思いました。
そして一日を待たず理解しました。


無理だ!


ということに。
トレーダーとして生きていくのは
無理そうです。


職場でもNISAの話を振ってみるんですが
みなさん興味はあれど実際やってる人は少ない。
でもみんな推しのライブに行ったりして
それぞれ推し活を楽しんでて羨ましい。


私には今、推しらしい推しがいないので
投資を推し活してみるかと思っています。




でも私はトレーダーじゃないので
こちらの仲里依紗が歌うように
「(株は)本気で打ち込むものじゃない」
というような心持ちでやりたいと思います。
冷静な目線は大切ですよね。



落ち着いて 小川さん♪『不適切にもほどがある!』【TBS】



「不適切にもほどがある!」
ほんと面白いですよね
順子の聖子ちゃんカットが完璧で
よく似合ってます!

世界でいちばん透きとおった物語

「世界でいちばん透きとおった物語」
読みました。



急死したミステリ作家の父への複雑な感情、
女性編集者に対するほのかな恋心、
そして、
「世界でいちばん透きとおった物語」

という遺稿の謎。
予測不可能な衝撃のラストにあなたは──


以上、ざっとしたあらすじでした。
まず、タイトルが印象的で気になります。
更に、


・電子書籍化絶対不可能
・単行本ではなく文庫書き下ろし


と言った煽り文句も添えられてて
興味をそそります。
そんなこんなで期待値ハードルを
上げ過ぎてしまったようです。


物語が終わりに近づくにつれて
どのように私の想像を裏切ってくれるのか
期待が高まり動悸息切れ救心救心
だったんですが読み終わって、
まず何が衝撃なのか
さっぱり分かりませんでした。


で、「はぁー!?なんなん?」
と言いながらGoogle様で検索です。


それでようやく理解しました。
なるほど!
衝撃って物理的な衝撃なのか!


私はてっきりストーリーで
私の想像を超えるラストが
訪れるのかと思っておりました。


いや確かに電子書籍でこれは無理だし
労力がすごいと思うんですが
もうこっちはてっきり
ストーリーでだと思ってたからさー。
すっかり肩透かしですよ。


でも出版関係者ならまとめ方や労力に
脱帽してひれ伏してしまうのかも。
ちなみに物語としては
普通だと思いました。

他人を大切にしない人は

最近のニュースを見ていると
言った言わないやったやってないの
ごった煮でもう何が何やら。


色々見てて思ったんですが
そういう男性は、女性を2つに
分けているような気がします。
尊重する女性と雑に扱っていい女性と。


仕事仲間や家族は身内なので
人格を尊重する女グループに。
一方、仲間にはしない
人格は見ず、むしろ女性の人格を
知ってしまうと情が湧いて
都合よく扱えなくなってしまうので
短時間で雑に扱える女グループへ。


何が真実かは第3者には分からないけど
ひとつ感じるのは、


他人を大切にしない人は
結果的に他人から仕返しされる


て、あると思うな。


例えば二面性のある人。
自治体の男性職員で
我々下請けスタッフには
挨拶もしないという人がいるんですよ。
こちらが挨拶しても無視。
でも頼み事や問題事があるときは
普通に話しかけてくる。


私が感心するのは
その人は係長という役職で、
仕事を統括し回す立場なのに
外部のスタッフは透明人間のようで
やって当たり前で労いの言葉もない。


そうなるとどうなるか。
他の感じのいい職員さんのヘルプは
心を込めてやろうと思うけど、
その感じの悪い係長のヘルプは
知るか、て思うのがまあ人間ですよね。


でも、長い人生生きてくると
こういう人って
少なからずいるんですよね。


私が前の会社に入ったばかりのとき、
支社からヘルプに来た社員の男性が
一言も口をきいてくれなかったんですよ。


それから3年後にその人が異動してきて
一緒の部署で働くことになったんですが
私の方が使用していたソフトの扱いが
出来ることを知った彼は急に普通に
話しかけてくるようになりました。


彼の心を想像してみると
「認めてやるよ」
ってことなんだろうなと。


もちろん私も大人なので違和感は
飲み込み普通に付き合いましたが、
やっぱりその人に対して感じた
印象の悪さはずっと心に残ったままでした。


そもそも「認めてやる」ってどうなんだと。
お前に認められても、私がそのお前を
認めていないんだが、って話ですよね。


そういう人たちは目の前の人間を
己の損得感情のみで分けて
接しているけど、もし何かあって
どうしても自分が見下していた人に
頼らなければならない場面がくることを
全く想像できないのだろうか。


傍から見ると、
プライドが高いくせに
先読みが出来ず
俯瞰的に物事を見れない
視野の狭い人間性であることが
露見してるけどいいんだーって
不思議に思うんです。


まあ、そういう人たちは
平気でコロっと態度を変えて
口きいて頼ってくるんですけどね。
で、用が済んだらまた
元の態度に戻るんですけどね。


いいなぁ、ブレブレの信念で
生きていけるって羨ましい!
でも退職して世に戻ったら
もう役職なんて通用しないですからね。
その人間性ではいずれ誰も側に
いなくなるだろうなぁって思います。



お口直しに。
私のコレクションの箸置きたち。
かーわーいーいー!



すぐ死ぬんだから


内館牧子さんの「すぐ死ぬんだから」読みました。



78歳の忍ハナは、60代まではまったく
身の回りをかまわなかった。だがある日、
実年齢より上に見られて目が覚める。
「人は中身よりまず外見を磨かねば」と。



内館牧子さんの小説を読むのは初めて。
読みやすくて楽しめました。


主人公のハナと夫の岩造が仲良くて
良い関係だったので、岩造が亡くなった後の
ハナの気持ちに入り込み過ぎて
思わず泣けてきて読むのを中断していました。


数週間置いてまた読み始めたんですが
その中断後以降の話が面白かった!
岩造ひどい!とも思ったけど、ある意味
思い切りよく次のステップに踏めるのは
妻孝行でもあるのかなと。
あくまでポジティブに考えてですけどね。


そしてハナの人物像がユニーク。
私が今まで読んできた本にもハナのような
見た目重視に生きる女性が出てきたりします。
でも、たいてい「人は中身が大事」に落ち着きます。
だからいつハナの鼻っ柱が折られるのかと
ドキドキしながら読んでいたんですが、
そんな時は来ず。


内館さんの描くハナは見た目重視上等!
人は中身よと言う女にろくな者はいない!
さほど中身が無くせに免罪符にしている!
と、身なりに構わない老人たちを
コテンパンに(心と表情で)やりこめます。


正直、私もファッションにあまり興味がなく
理想はアップルのスティーブ・ジョブズスタイル。
でも何者でもない私にあれは難易度が高いので
仕方なく頑張ってコーディネートしています。
そして、やっぱり人は中身でしょ
という気持ちも強い。


なので、ハナの小気味良さは好きですが、
実際ハナのような人は信念が無いと
大変だろうなと思ってしまいます。


まあ結局、年だからと身なりに気を
遣わなさすぎるのもダメだし、
中身が無さすぎるのもダメだし、
ほどほどが一番ですよねー。


て、「ほどほど」が一番難しいんですけどね。


それから私が気になったのが、
岩造が大切にしていた掛け軸の
「平気で生きて居る」という言葉。


正岡子規の言葉らしいのですが、
なるほど、良い言葉だなぁと。


人生色々悩んだり苦しくつらいのに
人生100年時代って長すぎだろ!
ってうんざりだし、将来
頭や身体がダメになったらどうしよう
とか暗い未来を思い描くこともあるけど
そんなの憂うだけ無駄!


「平気で生きる」「平気で生きて居る」


しか、人間は出来ない。
もう仕方ないなぁ。
平気で生きてやろうって
私も掛け軸欲しくなっちゃったよ。


ご都合主義もありますが、
読後感も良かったです。