幾つになっても惑ってばかり

日々思ったこと、本や映画の感想やアニメなど趣味の話を脈絡なく綴っています

腸よ鼻よ 最終巻

「腸よ鼻よ」の最終巻となる10巻を読みました。



でも、その前の9巻がすごくてですね。
普通、闘病物って巻数が進めば進むほど
言い方がアレですが、回復に近づくので
トーンダウンしてくるというか、
でもそれが当たり前なのに、
この本は5巻から更に本腰入れてきて
悲鳴続きで、9巻がMAX怖いっていう。


いやでも本当に作者の全優さんのすごさよ。
漫画家なのにめちゃアクティブで
陽キャなのに、入院と手術ばかりで
不自由で痛いしつらいし
大変だったと思うんです。


でも底抜けに明るい。
もちろん10巻のあとがきで、
本当は笑えない状況だったり
ストレスで顔面麻痺になって
自分の身体を恨んだりしたそうです。


そりゃそうです。当たり前です。
でもそんな暗い全優は読者は
見たくないだろうと、徹底的に
明るく笑えて病気に詳しくなれる
作品にしたそうです。


ありがたい。
確かに明るいから読めた面も
あると思います。
深刻すぎたら作者のことが心配になるし
こちらも辛くなって読めなくなってた
かもしれません。




10巻のめずらしく全優が弱音を吐くシーン。


全編通しでポジティブで明るいので
作者のことを自分とは違う
神様のようなすごい鋼の精神力を
持つ人だと思っていたんですが、
10巻の弱音を吐いたところや
最後のあとがきを読んで、
やっぱり普通の人間なんだなと
安心しました。


現在は体調も安定しているということで
本当に良かった!


私も自分が急性虫垂炎で手術しなければ
目に入らず読んでなかったかもしれないので
作者の明るさに救われたし、
私も頑張ろうって思えました。
最後まで楽しく読めて良かったです。